全身毛玉でガチガチのペルシャ猫

2023.08.13.17:58

7歳になるペルシャ猫のハゼちゃんがやってきました。
全身毛玉だらけでほぐせる状態ではなく、きつい性格も相まってどこのトリミング店でも断られたそうです。
鎮静麻酔剤を使用させてもらうことを条件に毛玉取りをお引き受けしました。
頭部と尾先を残してバリカンで全身を刈り込みました。
すぐに毛は生えてきますので、毎日ブラッシングを怠らないようにお願いしました。

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犬の熱中症に注意!

2023.07.15.10:32

犬は人以上に高温多湿に弱く、人が暑いと感じない季節にも熱中症を起こすことがあります。梅雨が明け真夏になると、どこのご家庭でもクーラーが入るので心配は少なくはなりますが、犬にとって快適な室温は、私達がちょっと寒いなって感じるくらいでちょうどいいようです。
 特に呼吸のしづらいフレンチブルドッグやパグなどの短頭種、高齢犬、肥満犬、心臓病を持つ犬の場合などは体温調節がうまくいきませんので注意が必要です。それから旅行やドライブなどの車での移動時には興奮しやすく熱中症を起こしやすいので注意が必要です。
 猫、ハムスター、ウサギ、モルモットは基本的に私達と同じ室温で問題ありません。セキセイインコはオーストラリア産なので暑さには強いはずですが、日本の高温多湿には耐えきれずに熱中症を起こすことがあります。環境温度が28~30℃になるように設定してあげてください。ただし直接風は当ててはいけません。

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さようならピタゴラス!

2023.03.15.18:19

 本日午前10時10分、長年連れ添った愛犬ピタゴラスが亡くなりました。17歳と8ヶ月でした。

 ピタゴラスとの出会いは2005年7月5日、出産で取り上げた三頭の子犬のうちの一頭だけ里親が決まらなかったので、私が引き取りました。以来黒田家の一員となり、沢山の楽しい思い出を残してくれました。
最期はそばについて看取ってもらえたことを喜んでくれていることでしょう。

来世ではどんな形で出会うのかな。楽しみです。

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今年の2月で23歳になったハチベエちゃん

2023.03.15.00:28

 日本動物愛護協会から長寿の表彰を受けました。
おめでとうございます。

 
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★ウサギの不妊手術

2022.10.22.22:41

 最近飼い主様からウサギの不妊手術についての質問を受けることが多くなりました。ウサギは1歳を過ぎると子宮内膜炎や子宮がんの発生が非常に多くなる動物です。そのため成書では不妊手術が推奨されています。当院では1歳未満の場合は卵巣摘出手術、1歳以上の場合は卵巣・子宮全摘出手術を行なっています。

 本日3歳になるミニレッキスの不妊手術を行ないました。手術法は卵巣・子宮全摘出術です。元気食欲は旺盛で事前の血液検査では腎機能、肝機能共に異常は認められませんでしたが、軽度の貧血が認められました。手術は無事終了し、当日の夜に退院させました。摘出した子宮内膜の一部に炎症が見られ出血が認められました。

 ウサギは糸を囓るので、皮膚は医療用ワイヤーで縫合し、腹帯を装着してお返ししました。10日後の抜糸予定です。

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歯が原因とは気付かない目の下の腫れ

2022.06.10.18:36

「虫に刺されて目の下が急に腫れてきた。元気食欲もなくなった。」とのことで、13歳のメスの日本猫が来院しました。
来院時は軽度の発熱が見られ、右側の頬が腫脹し皮膚の一部は壊死していました。
口腔内を精査すると、右上顎第4前臼歯と後臼歯部の歯肉が発赤し、歯との間から膿汁が排出されているのが確認されました。
根尖周囲膿瘍(歯槽膿漏)が頬の皮下に波及したものと判断し、第4前臼歯と後臼歯の抜歯手術を行いました。頬の壊死した皮膚は切除し、洗浄後縫合しました。
翌日には平熱となり疼痛も軽減し、食欲も戻ってきました。

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【診療回顧録】ちょうど4年前の今頃、とても苦労した症例です。

2022.01.27.22:08

 「数日前から急に咳をするようになり、食事もいつもの半分くらいしか食べなくなった。」とのことで9歳になるオスのミニチュアピンシェルが来院しました。

 初診時、40℃の高熱があり血液検査で白血球(好中球)の増加が認められたため胸部Ⅹ線検査を行ったところ右葉の気管支肺炎を起こしていることがわかりました。抗生剤を中心とした治療を行ったにもかかわらず、10日後の再診では元気食欲が改善されるどころか、喉に痰が絡んだような咳が多くなり、口の中が痛いのか突然悲鳴をあげるようになったとのことでした。

 そこで全身麻酔下で口腔内を精査したところなんと舌根部に糸が絡まりくい込んでいるではありませんか。左右の舌根部は糸によって深くえぐられ哆開し、真っ赤に炎症を起こしていました。糸の先端は胃の中まで入り込んでいたので、切らないように慎重に引っ張り出すと、先にはかじって食べたと思われる草が絡んで出てきました。これでは舌根部に絡まった糸は取れずにどんどんとくい込んでいく訳です。 問題となった糸は摘出し、哆開した左右の舌根部は吸収糸で縫合し手術を終了いたしました。

 翌日より元気食欲も元に戻り、本犬も飼い主様も大喜びですが、糸が原因だったとはまったくの想定外でした。当初の肺炎像は咽喉頭部の働きがうまくいかず、誤嚥性の肺炎を起こしたものと推定しました。

 もう何十年も前の話になりますが、胸を触ると痛がって悲鳴を上げるという犬のことを思い出しました。飲み込んだ(おそらく肉と一緒に)焼き鳥の串が胃壁を突き破って横隔膜さらには肺を貫通し、肋間の筋肉も突き破り胸の皮下に飛び出してきたという驚くような症例でした。

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犬の腸閉塞のお話

2022.01.09.15:45

「3日前から食欲不振。昨日から嘔吐・下痢が始まりだんだんと元気がなくなってきた。」ということで15歳になるオスのコルギーが夕方来院しました。1週間前にゴミあさりをしてボールペンのキャップ、接着剤、目薬を容器ごと食べてしまったが、2日後には便に排出され元気食欲もあったとのことでした。

腸閉塞を疑いX線検査及び超音波検査を行いましたが、画像上には異物を写し出すことはできませんでした。

長年の勘も含め総合的な判断により、やはり異物による腸閉塞の疑いが強かったため、試験的開腹手術をお勧めしました。

飼い主様「決心がつかないので一日様子を見てもいいですか。」

間髪を入れず、私「もし腸閉塞だったらすぐに手術をしないと死ぬよ!」

この言葉で深夜の緊急手術となりました。

予感は的中!小腸中央部で3センチ不整形の薄い木片が腸壁に食い込み、局所は壊死し穿孔しかかっていました。壊死部を大きく切除縫合し手術を終了しました。

術後はみるみるうちに回復し、4日後には元気に退院しました。
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ジャンガリアンハムスターの頬袋の反転突出

2021.12.01.16:09

 2歳と4ヶ月になるメスのジャンガリアンハムスターが、口から赤い物がぶら下がっているとのことで来院しました。
 頬袋の反転突出です。異物や細菌感染、腫瘍が原因とされています。
組織の壊死は認められなかったため、高張ブドウ糖液にて腫脹を軽減させて還納させました。さらに再脱出を防ぐために全身麻酔下で入り口を7-0ナイロン糸で3カ所縫合しました。
 10日目に縫合糸により組織が切れたために再脱出。
突出した頬袋を根元から切除し、創面を縫合する術式で再手術を行いました。経過は順調で2ヶ月経った現在でも再脱出は見られません。
左右の眼瞼炎が重度なために、現在眼軟膏を塗布し治療中です。

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卵詰まりの状態で、何日も症状の悪化がみられなかったオキナインコ Part2

2021.09.26.08:27

 翌々日になっても産卵をしないとのことだったので、急遽来院していただきました。
カルシウム剤の注射によりようやく陣痛が始まりましたが、産道が開かないため卵は下方に降りて来られず。難産状態に陥ってしまったため、全身麻酔下で卵摘出手術に踏み切りました。
 卵管口から卵殻に穴を開け、内容物を吸引した後卵殻を摘出しようと試みましたが、卵殻は卵管の粘膜と強く癒着し容易には出て来ません。手探り状態で剥がしながら破片が残らないように慎重に摘出しました。
長時間に及びましたが手術は無事終了しました。
【考察】卵が粘膜に癒着していたことから、何日も前に卵は形成されていたと推測されます。
カルシウム不足のため大型卵で軟卵が形成され、産卵ができないまま陣痛も止まってしまったようです。運良く難産の兆候を示さないまま経過したものと考えられます。

1.術後チャンバー内で保温と酸素吸入を行ない覚醒させているところです。
 随分としっかりしてきました。
2.卵の内容物と取り出した卵の破片
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プロフィール

院長 黒田佳之

Author:院長 黒田佳之
東京ラブリー動物病院のラブリー診療日誌へようこそ~♪

診療科目:犬/猫/小鳥/うさぎ/ハムスター/モルモット
診療時間:AM9:00~12:00 PM1:30~6:30(午後予約制)
休診日 :月曜日
☎03-3995-5351
東京都練馬区下石神井1-18-18
ペットホテル・ペット美容室も併設しています。
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