回復するのに10日を要した毛球症の猫

2019.01.21.17:34

 9歳になるオスのペルシャ猫が「急に食欲がなくなり、水を飲んでも吐いてしまう。」ということで来院しました。身体検査及び血液検査では特に異常は認められなかったため、「毛球症」と診断し、毛球症の予防薬、制吐剤、輸液を中心に治療を行いましたが、5日目になっても症状は改善されませんでした。
 異物による消化管閉塞を疑った場合は、通常はバリウム検査を行うのですが、症状の改善が認められないことと経過が長いことから、時間的な余裕がないと判断し、飼い主様の了解のもと、バリウム検査を行わずして試験開腹手術を行いました。
 ところが胃~十二指腸~空回腸~大腸を視診と触診で精査しましたが、異常は認められませんでした。その後も食欲はなく間欠的な嘔吐は続きました。ただ以前にも毛球症を起こした経歴があり、今回の原因としても毛球症以外には考えられなかったので、制吐剤や消化管の運動機能改善薬、輸液等と平行して流動食の頻回少量の強制給餌を毎日続けたところ、嘔吐は治まり初診時より10日目から元気食欲が出てきて事なきを得ました。
 毛球症はグルーミングした毛が胃内で毛球を形成し、それが小腸に流れることによって不完全腸閉塞の症状を引き起こします。日頃猫ではよく見かける疾患で、4~5日して大腸に達すると、何事もなかったかのように元気食欲が戻るケースがほとんどですが、今回は回復するのに10日を要し大変苦労した症例でした。

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院長 黒田佳之

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