オスのモルモット・マロンちゃんのお話です。(専門用語が多く少し難しい内容になってしまいました。)
2016.01.06.09:55
前回乳腺癌の手術を行ったマロンちゃんが2年ぶりに来院しました。
モルモットはオスにも乳腺癌がよく発生します。
ずっと連絡がなかったのでもう亡くなったものと思っていました。
その元気な姿を見た時はホッとしたのですが、今回は右胸壁にしこりができてだんだんと大きくなってきたとのことでした。
このしこりは乳腺癌のリンパ節転移かと一瞬考えましたが、一部自潰した部分から白いペンキを固めたような粘稠物と肉塊状の組織が採取できました。
スタンプ標本では核/細胞質比が大きく、核の大小不同はあるものの核小体の出現が少ない細胞の集塊が認められました。
周囲組織との境界が明瞭なことと、教科書の細胞診の写真と照らしあわせた結果から、基底細胞腫or毛包腫と仮診断をし、手術にのぞみました。
腫瘍摘出手術の基本は根治拡大手術ですが、モルモットの場合は皮膚が伸びないので大きく切除し過ぎると縫合が困難となるので注意が必要です。
術後の病理組織検査結果は「毛包腫・良性」とのこと。的中です (^-^)/さらに完全に切除されているとのコメントもいただきました。
術前の院内細胞診の読みと病理との結果がぴったり合った時は気分爽快!自然とドヤ顔になってしまいます(笑)
これでしばらくマロンちゃんも元気でいられることでしょう。
写真1.右胸壁に5×4×4cmの大きな腫瘤が認められました。
写真2.スタンプ標本の顕微鏡写真(×500)
写真3.マロンちゃんに全身麻酔がかかりました。これから消毒をしてドレープをかけるところです。
写真4.手術は無事終了。腹帯を装着し当日夜元気に退院いたしました。
モルモットはオスにも乳腺癌がよく発生します。
ずっと連絡がなかったのでもう亡くなったものと思っていました。
その元気な姿を見た時はホッとしたのですが、今回は右胸壁にしこりができてだんだんと大きくなってきたとのことでした。
このしこりは乳腺癌のリンパ節転移かと一瞬考えましたが、一部自潰した部分から白いペンキを固めたような粘稠物と肉塊状の組織が採取できました。
スタンプ標本では核/細胞質比が大きく、核の大小不同はあるものの核小体の出現が少ない細胞の集塊が認められました。
周囲組織との境界が明瞭なことと、教科書の細胞診の写真と照らしあわせた結果から、基底細胞腫or毛包腫と仮診断をし、手術にのぞみました。
腫瘍摘出手術の基本は根治拡大手術ですが、モルモットの場合は皮膚が伸びないので大きく切除し過ぎると縫合が困難となるので注意が必要です。
術後の病理組織検査結果は「毛包腫・良性」とのこと。的中です (^-^)/さらに完全に切除されているとのコメントもいただきました。
術前の院内細胞診の読みと病理との結果がぴったり合った時は気分爽快!自然とドヤ顔になってしまいます(笑)
これでしばらくマロンちゃんも元気でいられることでしょう。
写真1.右胸壁に5×4×4cmの大きな腫瘤が認められました。
写真2.スタンプ標本の顕微鏡写真(×500)
写真3.マロンちゃんに全身麻酔がかかりました。これから消毒をしてドレープをかけるところです。
写真4.手術は無事終了。腹帯を装着し当日夜元気に退院いたしました。



