ウサギの食欲不振
2016.04.08.10:32
2歳になるメスのウサギのはなちゃんが「2日前から急に食事を食べなくなった。小さな便が少量しか出なくなった。」とのことで来院されました。牧草やペレットを与えると食べたそうに寄ってはくるが、口をクチャクチャしてすぐにやめてしまう。野菜は少し食べているとのことでした。一般身体検査と血液検査を行いましたが、特に異常は認められませんでした。
そこで臼歯(奥歯)の歯牙疾患を疑い全身麻酔下で口腔内を精査したところ、下顎の臼歯が内方へ槍のように尖り舌根部を傷つけ、大きな潰瘍を形成していることがわかりました。これでは痛くて口を動かすこともできません。
尖った下顎の臼歯をドリルで丸く削ってあげると痛みがなくなったようで、さっそく翌日から牧草もペレットも食べ出しました。
ウサギの食欲不振の原因の中ではこの歯牙疾患がとても多いと実感しています。上顎の臼歯は頬側に向かって生え、下顎の臼歯は舌側に向かって生え、この状態で上下の臼歯がこすり合わされると物理的にこのような現象(歯棘)が起こるのです。
成書には繊維質の少ない不適切な食事が原因と書かれていますが、ドワーフ種など1~2kgの小さな個体に多く、チモシー(牧草)を主食としているウサギにも数多く見られることから、ペットとして小型化されたための遺伝的素因が大きいのではないかと考えています。
そこで臼歯(奥歯)の歯牙疾患を疑い全身麻酔下で口腔内を精査したところ、下顎の臼歯が内方へ槍のように尖り舌根部を傷つけ、大きな潰瘍を形成していることがわかりました。これでは痛くて口を動かすこともできません。
尖った下顎の臼歯をドリルで丸く削ってあげると痛みがなくなったようで、さっそく翌日から牧草もペレットも食べ出しました。
ウサギの食欲不振の原因の中ではこの歯牙疾患がとても多いと実感しています。上顎の臼歯は頬側に向かって生え、下顎の臼歯は舌側に向かって生え、この状態で上下の臼歯がこすり合わされると物理的にこのような現象(歯棘)が起こるのです。
成書には繊維質の少ない不適切な食事が原因と書かれていますが、ドワーフ種など1~2kgの小さな個体に多く、チモシー(牧草)を主食としているウサギにも数多く見られることから、ペットとして小型化されたための遺伝的素因が大きいのではないかと考えています。

